かつてギラギラ全盛のイメージで一世を風靡したDIESEL(ディーゼル)。でも最近、「ディーゼルってダサくね?」「もう古いしおっさんくさい気がする」という声があることをご存じですか?
実際、こうした意見があるのは事実で、ぶっちゃけ僕もつい最近まではそう思っていました。でも、「ダサい」「おっさんくさい」というイメージこそが時代遅れだということに気づかされました。
本記事では、
- なぜディーゼルはダサい・おっさんくさいと思われるのか
- 何歳まで着ても痛く見えないのか
を深掘りします。読み終える頃には、「ディーゼルはもう卒業かな…」と感じていた人も、年齢を味方につけて着こなす方法がすっきり腑に落ちるはずです。
それでは早速見ていきましょう。
結論|ディーゼルは本当にダサいのか?先に答えを知りたい人へ
この記事の要点サマリー
- 「ディーゼル=ダサい」は過去のイメージの遺産。ブーム当時のギラつきロゴや過度なダメージ加工がおっさん感の原因。
- 今のディーゼルはグレン・マーティンス期で再評価中。シルエット&カラーパレットが一新され、海外スナップでは20代も愛用。
- 年齢制限より選ぶアイテムと合わせ方が最大の分かれ目。抑えめロゴ・シンプル・今っぽいシルエットを選べば40代以降でもおしゃれ。
- 結論:ディーゼルはダサくもカッコよくもなる両刃の剣。おっさん化を避けるカギはコーディネートとアイテム選び、この2点だけ。
つまり「ディーゼルは何歳まで?」ではなく「何を選びどう着るか」が論点です。
ディーゼルが「ダサい・おっさんくさい」と言われる2つの背景
一部の人にとって、ディーゼルは「なんか古くさい」「若作り感が痛い」といったネガティブな印象を持たれがち。なぜこうしたイメージが定着してしまったのか?
①ロゴ全面&過度な装飾。やり過ぎ感が古臭く見える

出典:楽天市場
ディーゼルといえば、大胆なロゴプリントや装飾の効いたアイテムが多かった時代がありました。
たとえば、
- 胸全面に「DIESEL」の文字
- 派手な装飾(ドクロやレザー×スタッズなど)
- 切り返し布やポケットが多数ついた服
こうしたデザインは一時代を築いたものの、今のファッション潮流では「足しすぎ=野暮ったい」と見なされる傾向が強くなっています。結果、「子供っぽくでダサい」「頑張ってる感が出すぎてる」「派手すぎてヤンキーみたい」という印象につながってしまうんです。
さらに、当時のファッションをリアルタイムで体験した層が、それを今も引きずると、「またあの時代のまま?」と感じさせてしまい、「時代遅れ感=おっさん化」に直結してしまいます。
今のディーゼルはダサくない!おしゃれといえる3つの理由
「ディーゼルってギラギラしてるしダサい」「もう若くない自分には無理かも…」。そんな先入観をくるりとひっくり返した人物がいます。ベルギー出身のデザイナー、グレン・マーティンスです。
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以前はY/PROJECTのデザイナーとして活躍していましたが、2020年にディーゼルのクリエイティブ・ディレクターへ就任。初のコレクションを「22SS」で披露して以来、ブランドの空気が一変しました。しかも2025年1月にはメゾン・マルジェラのクリエイティブ・ディレクターも兼任することが発表され、「もっとも多忙な才能」と呼ばれています。
そして今季もランウェイの最前列には10代・20代のインフルエンサーがずらり。いつの間にかディーゼルは「おじさんブランド」から、「Z世代が憧れるデニムラグジュアリー」へシフトしているんです。
では、なぜここまで評価が反転したのか?カギとなる3つのアップデートをご紹介します。
① 素材・色・加工で遊ぶ攻めの姿勢
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マーティンス期のコレクションを実際に見ると、まず驚くのはデニムの「見たことがない質感」。たとえば、レーザープリントで二枚重ねに見せる「トロンプルイユ※」、朽ち果てたようなダメージや大きな穴あき加工など、「実験的」ともいえる攻めたギミックが満載です。
ファッション誌のインタビューでは、マーティンス本人が「デニムを作って壊す楽しさを大切にしている」と語っています。デニムといえばディーゼルの代表アイテムですが、今までみたことないアレンジを施すことで、デニムに新しい可能性を見出しているわけです。
※トロンプルイユ…フランス語で「目をだます絵」という意味。服の場合は、プリントやレーザー加工で二枚重ねや柄を錯覚させるテクニック。
② ロゴを排除したシンプルなデザイン
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素材や加工は驚くほど攻めていますが、よく見るとデザインは基本的にシンプルなものが多いです。
たとえば、一昔前まで定番だった「DIESEL」のロゴドンアイテムはほとんどなくなりました。その代わりに、楕円形の「D」のみを採用することで、一見ディーゼルとわからないデザインになっています。
つまり、ロゴで勝負していたイメージは覆されており、服本来のデザイン性で勝負している姿勢がひしひしと感じられます。
「加工は攻めてもデザイン自体はシンプル」。この引き算こそ、古臭さを感じさせない最大の理由です。
③ 現代的なゆとりのあるシルエット
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次に注目したいのがシルエット。マーティンス期のコレクションを見ると、どれもゆったりとしたワイドシルエットや、オーバーサイズを取り入れているのがわかります。
でも、ただ単にオーバーサイズばかりを選んでいるわけではありません。たとえば身幅が広くガバっと羽織るようなオーバーサイズのコートには、ほんのりゆとりのあるストレートデニムを合わせるなど、バランスを考えたシルエット設計になっています。
素材は攻めているけどデザインはシンプル、そしてパターンはワイドシルエットで王道のまま。こうしたアプローチが、「派手に見えて実は合わせやすい」という現代的バランスを生んでいます。
「ダサい」はもう過去。今のディーゼルは公的にもおしゃれと認定
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ディーゼルが「今の時代にハマるおしゃれなブランド」として評価されているのは、ファッション業界のムードだけではありません。実は、世界的に権威あるファッションアワードでもしっかりとその実力が認められているんです。
代表的なのが、2021年に受賞した「GQ Fashion Awards(GQファッション・アワード)」の Comeback of the Year部門。これは、イギリスの名門男性誌『GQ(ジーキュー)』が毎年開催しているファッションの祭典で、その年もっとも注目されたブランドや人物に贈られる、信頼性の高いアワードです。
この部門は、簡単に言えば「復活したブランドの中で最も華麗に時代に返り咲いたブランド」に贈られるもの。つまり、業界が公式に「ディーゼルは再びファッションの最前線に返り咲いた」と認めたという証明なんですね。
さらにこの評価は一時的なブームではなく、世界中のファッションウィークやモード系メディアでも話題を集めています。たとえば、グレン・マーティンスが手がけたディーゼルのコレクションは、パリ・ファッションウィークでのランウェイ登場以降、『VOGUE Runway』『HYPEBEAST』『WWD』など、ファッション業界の権威あるメディアでも高評価を獲得。
自分のセンスだけでは不安という方でも、「GQで受賞しているなら安心」と感じられる材料になります。
※GQ Fashion Awards はイギリスをはじめ世界各国で開催され、編集長やスタイリスト、著名人らによって選出される信頼性の高いアワードです。その他、WWDやVOGUEなど業界メディアでの掲載実績は、それ自体が「公的なお墨付き」とも言える価値を持ちます。
今ディーゼルを格好良く着こなす3つのコツ
グレン・マーティンスの就任以降、ディーゼルは確かにおしゃれになりました。ただし、誰でも何を着てもサマになるわけではありません。ここでは、誰でもすぐに実践できる着こなしのコツを3つに絞ってご紹介します。
① 派手になりすぎないバランスを意識する
マーティンス期のディーゼルには、デニムにレーザーカットやスプレープリントなど、「えっ!?」と思うほど大胆なデザインがたくさんあります。でも、すべてをそのまま着ようとすると、どうしても主張が強すぎて浮いて見えることも。
重要なのは、全体のバランスです。ロゴが小さく、加工も控えめなシンプルなデザインを選ぶ。または、激しいダメージ加工のアイテムを1点投入し、他のアイテムはシンプルにまとめるなど。
特にロゴは要注意。昔のディーゼルがダサく見えた最大の原因は「ロゴまみれ」だったという声が多くあります。あえての控えめこそ、今っぽく着こなす近道です。
② ワイドシルエットでトレンド感を出す。でも全身ダボダボはNG

出典:DIESEL公式サイト
今のディーゼルの魅力のひとつが、全体的にゆったりとしたシルエット。立体感のあるパターンで作られていて、シルエットに動きがあるのが特徴です。
ただし注意したいのが、全身をオーバーサイズでまとめすぎると野暮ったく見えやすいということ。とくにディーゼルの場合はダメージ加工が多く、シルエットまでダボダボになると清潔感が損なわれがちです。
おすすめは「Aライン」または「Yライン」のシルエットバランス。シルエットを整えれば、ディーゼルらしさを活かしながらスタイルアップも狙えます。
③ キャラに合ったアイテムを選ぶ
「おしゃれな人ほど、なぜか似合って見える」。その理由は、自分のキャラに合ったアイテムを選んでいるからです。
たとえば、大人っぽく落ち着いた顔立ちの人が、全身ギラギラコーデをすると浮いて見えますよね。でも、ワントーンのシンプルコーデに、ディーゼルのクラッシュデニムを一点だけ効かせると、グッと都会的に。逆に、若々しい雰囲気の人は、スプレー加工やグラフィックで遊び心をプラス。
といったように、「自分の雰囲気とディーゼルの強みをどう重ねるか」が、おしゃれに見せるカギ。逆に言えば、服の個性に負けない自分の使い方を見つけることが、こなれて見える一番の近道です。
ディーゼルは何歳まで着れる?
年齢制限はない。でも「似合いやすい世代」は存在する
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ディーゼルに「何歳まで」といった明確な年齢制限はありません。年齢でファッションを諦める必要なんて、もちろんないんです。ただ、着こなしの「似合わせ」という視点で見ると、基本的には20代〜30代の世代がもっともハマりやすいブランドだといえます。
理由は、ディーゼルが持つ攻めの美学にあります。グレン・マーティンス期のディーゼルでは、たとえば大胆なクラッシュ加工や、退廃的でインパクトの強いプリントを多用したアイテムも多く展開されています。こういった「破壊と再構築」をテーマにした服は、ある程度の若さやエネルギーと結びつきやすいんですね。
たとえば、深いクラッシュが入ったローライズデニムや、スプレーで色飛ばしたようなグラフィックTシャツは、10代や20代なら「個性的でかっこいい」と見られやすい一方で、40代以降が着ると「若作りしてる」「ちょっと無理してるかも…」といった印象を持たれることも少なくありません。
本当に大事なのは「何を選び、どう着るか」
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ただし、これはあくまで「派手なアイテムをそのまま着た場合」の話。ディーゼルのすべてがギラついた服かというと、まったくそんなことはありません。実際、現在のディーゼルには超シンプルで洗練されたデザインもたくさん存在します。
たとえば、淡く色落ちしたストレートデニムや、無地のセットアップなどは、40代以上の方が着るとむしろ大人の色気や渋みが引き立つアイテム。こうした控えめなデザインを選んで、サイズ感やコーディネートを整えれば、年齢に関係なく自然にディーゼルを取り入れることができます。
しかもグレン・マーティンス期のアイテムは、加工やシルエットで攻めていても、パターンや構造自体はシンプルです。だから、大人世代がミニマルなスタイリングに落とし込めば、派手な印象にはなりにくいといえます。
40代以上が気をつけたい3つのポイント
- 派手すぎるグラフィックや過度なダメージ加工は避ける→ 若作り感が出やすく、TPOとのギャップが生まれる可能性あり。
- ロゴドン(ロゴが目立ちすぎるアイテム)は基本NG→ 年齢関係なくダサ見えしやすく、今のトレンドともズレています。
- 色・素材・シルエットで遊ぶ→ シンプルなカラートーン+程よいオーバーサイズ感で、ぐっと都会的に。
「年を取ると着こなすのは難しい」を踏まえた上で、どう着こなすかを考えるのもファッションの面白いところだと思います。だからこそ、今のディーゼルに魅力を感じる方であれば、何歳でも挑戦していいんです。
ディーゼルはどこで買える?おすすめの購入先まとめ
ディーゼルのアイテムを実際に買いたいと思ったとき、「どこで買うのが正解?」と迷う方も多いと思います。ここでは、安心してディーゼルを購入できる信頼性の高いルートを厳選してご紹介します。
①DIESEL公式オンラインストア【安心&確実】
最も安心なのは、やはりDIESEL公式オンラインショップです。
- 新作コレクションがすぐチェックできる
- サイズ・カラー展開が豊富
- 正規品保証がある
価格は基本的に定価ですが、シーズン終わりには大幅なセールも開催されます。
「確実に本物を手に入れたい」「最新のデザインをチェックしたい」という方にはうってつけ。日本国内向けなので、配送もスムーズ&返品交換も比較的スピーディーです。
②海外ファッション通販サイト【お得なセールを狙う】
「できればちょっと安く買いたい」という人は、海外ファッション通販サイトを使うのが◎。特に以下の3サイトはディーゼルの品揃えが豊富で、信頼性も高いです。
おすすめの海外通販サイト
- SSENSE(エッセンス)
:カナダ発のハイセンスな通販サイト。グレン・マーティンス期のアヴァンギャルドなアイテムも豊富に揃うのが魅力です。定期的なセールも開催され、シーズン落ちアイテムが最大70%OFFになることも。
- FARFETCH(ファーフェッチ)
:世界中の高感度ブティックが集まる通販サイト。商品数がとにかく多く、国内で完売しているモデルも見つかる可能性大。定期的なセールも開催されるため、欲しいアイテムを買い逃した人におすすめ。
- italist(イタリスト)
:イタリアの正規ブティックと直結している通販サイト。ユーロ価格で日本より安く買えるのが最大の魅力。セール外でも、日本価格の2〜3割安く買えることもあります。
【注意】フリマはダサく見えるアイテムが多めなので慎重に
メルカリやYahoo!オークションなどでディーゼルのアイテムが格安で手に入ることもあります。ただし注意したいのは、一昔前の「ロゴドン」「ギラギラデザイン」が多いという点。
もちろん好みが合えば掘り出し物もありますが、「ダサい」と言われがちなデザインにあたるリスクも高め。
さらにいうと、フリマは偽物のリスクがつきまといます。もし中古品を狙うなら、「セカンドストリート」や「ZOZOUSED
」などの信頼性の高い通販サイトを選ぶのがおすすめです。
まとめ|ディーゼルは着方次第で年齢を超えて楽しめる
ディーゼルが「ダサい」「おっさんくさい」と言われてしまうのには、たしかに理由がありました。でも、それはあくまで過去の一部のイメージの話です。
今のディーゼルは、グレン・マーティンスのディレクションによって完全にアップデートされ、デザインもシルエットもまったくの別物。たとえ年齢を重ねていても、アイテムの選び方と着こなし方さえ間違えなければ、誰でも今の空気感にハマる「おしゃれなディーゼル」を楽しむことができます。
実際、昔のようなロゴドンやギラギラ装飾ではなく、今は「シンプルだけど攻めてる」絶妙なバランスのアイテムが増えています。そして、余裕を見せるオーバーサイズのシルエット、目を引くけれどやりすぎないデザイン、主張を抑えたロゴ使い…。すべてが、今の時代と感覚にしっかりフィットしているんです。
つまり、ディーゼルは「年齢」で決めつけるブランドではなく、「着こなしの工夫」でいくつになっても楽しめるブランドだということ。
その上で、実際にディーゼルを着るかどうかは、もちろんあなたの自由です。でももし今「ちょっと気になるかも」「昔のイメージで止まってたかも…」と思ったなら、まずは1アイテムだけ、シンプルなものから挑戦してみてください。
セール時期になると、人気アイテムは在庫がどんどん減ります。円安で今後価格がさらに上がる可能性も高いです。気になる方は、今のうちにチェックしておくのがおすすめです。