- 「コーデュロイパンツって、おじさんっぽく見えない?」
- 「野暮ったく見えそうで、どうやったらおしゃれに着こなせるのかな?」
こんな疑問をお持ちのあなたへ。
コーデュロイパンツは、温かい秋冬の優秀アイテム。おしゃれな人たちは、寒い時期になるとこぞってコーデュロイパンツを取り入れています。しかも、白でも黒でも、茶色でも緑でも、季節感たっぷりで垢抜けて見える。野暮ったく見えたりおじさんっぽく見える人と、おしゃれに見える人では、何が違うのか?
この記事では、コーデュロイパンツのメンズ着こなし術と、初心者の方でもすぐ真似できる12の正解コーデを、実例付きでわかりやすく解説します。
着こなしのコツを押さえるだけで、誰でも簡単に垢抜けた印象が作れます。ぜひ最後までご覧ください。
それでは早速見ていきましょう。
コーデュロイパンツの魅力とは?【秋冬の最強素材】
①温もりを感じる見た目と素材
コーデュロイの表面には「畝(うね)」と呼ばれる立体的なスジがあります。実はこの畝、空気をためこむ役割があるんです。いわば自然の断熱材。
そのおかげで、同じ綿素材でも普通のパンツよりあたたかさをキープしやすく、ウールに匹敵する保温性を発揮してくれます。
②やわらかい起毛感で、上品な抜け感が出る
コーデュロイの表面は、ふんわりした起毛加工がほどこされています。この毛並みが光をやわらかく反射してくれるので、テカらずにマットな質感が楽しめるんです。だからこそ、こなれた雰囲気が自然と出てくれます。
特に落ち着いた色を選べば、カジュアルすぎず、大人っぽさがグッと引き立ちますよ。
③色に深みが出るから、立体感を演出できる
コーデュロイは見る角度によって光の当たり方が変わるので、色がグラデーションのように見えるんです。たとえば、同じブラウンでも、光が当たると少し明るく、影になると濃く見える。この陰影のある色味が、コーディネート全体に立体感を与えてくれます。
そのおかげで、ワントーンコーデのような単調な色の組み合わせでも、自然とおしゃれに仕上がります。
【プロ直伝】おしゃれに差がつくコーデュロイパンツの選び方
コーデュロイパンツをおしゃれに着こなすうえで重要なのは、シルエット・畝(うね)の太さ・色選びの3つです。ここを押さえるだけで、同じパンツでも見え方がまったく変わります。プロ目線で、それぞれ詳しく解説します。
①ワイドシルエットを選ぶ
まず注目したいのはシルエット。コーデュロイがもつ雰囲気も相まって、細身のパンツを選ぶと古臭く見えることが多いんです。特に40代以降の男性が着ると「おじさんっぽさ」が出やすくなります。
そこでおすすめなのが、ワイドストレートまたはワイドテーパード。
ワイドストレートは太さが均一で、クラシックかつリラックス感のある印象に。ワイドテーパードは太ももにゆとりを持たせつつ、裾に向かって細くなる設計。トレンド感を出しながら清潔感も保てます。
②畝(ウェル)の太さを意識する
コーデュロイの最大の特徴は、生地表面の「畝(うね)」。この畝の太さは、視覚的な印象やコーディネートの方向性に大きく関わってきます。
畝の太さは「ウェル(wale)」という単位で数えられ、これは1インチ(約2.54cm)あたりの畝の本数を意味します。
畝の太さ | 特徴 | 向いているスタイル |
---|---|---|
太畝(6ウェル以下) | 畝が太くて間隔が広く、凹凸感が強い。カジュアルでラフな印象に。 | ストリート・古着・アウトドア |
細畝(15ウェル以上) | 畝が細かくてフラットな印象。上品で洗練された見た目に。 | キレイめ・都会的カジュアル |
中間(7~14ウェル) | 程よい凹凸感で、バランスが取りやすい。 | 幅広いスタイルに対応可 |
組合わせ方を間違えると、太畝は野暮ったく、細畝はおじさんっぽくなりやすい傾向があります。
大切なのは全体のバランス。色やシルエットも含めて、「どんな雰囲気に仕上げたいか」から逆算して選ぶのがコツです。
③定番色を選ぶ
コーデュロイパンツは、色の選び方によって印象が大きく変わります。特に秋冬は、色の重さと温かみがコーディネート全体のムードを左右します。
初心者が失敗しにくいのは、以下のような定番カラーです。
- 黒
- 白(オフホワイト・アイボリー)
- グレー
- ネイビー
- 茶色
- ベージュ
- 緑
- カーキ
これらの色は、トップスや靴にも合わせやすく、季節感も自然に演出してくれます。たとえばブラウン系は温かみがあり秋冬らしいやわらかさを演出できますし、黒やネイビーは都会的で引き締まった印象に仕上がります。
ちなみに、白系は上級者向けのように見えて、実は抜け感が出せて超便利。アウターやニットとのバランスさえ取れれば、ぐっと垢抜けた雰囲気になりますよ。
コーデュロイパンツのおしゃれな着こなし方
コーデュロイパンツの選び方だけで満足してしまうと、コーディネート全体がどこか野暮ったく見えることも…。ここでは、秋冬コーデを垢抜けさせるために欠かせない着こなしテクニックを解説していきます。
①暗い色ばかりでまとめない
秋冬はブラック・ブラウン・ネイビーなど、暗めの色を選びたくなりますよね。でも、それらを全身に使うとコーデが重たく沈んで見えることがあります。
そこでポイントになるのが、白・ベージュ・ライトグレーなどの明るい色を差し込むこと。顔まわりやインナー、靴や小物で明るさを加えるだけで、全体の印象がパッと軽やかになります。
②抜け感をつくって軽さを演出
「抜け感」とは、あえて肌や空気感を見せることで、重くなりがちなコーディネートにすき間をつくるテクニックです。
たとえばこんな方法が効果的:
- 裾を軽くロールアップして足首を見せる
- 袖をまくって手首を出す
- 足元に白ソックスや軽めのスニーカーを合わせる
- インナーに白Tを差し込む
- エアリーなシャツやニットを選ぶ
これだけで、同じコーデュロイパンツでもぐっと垢抜けて見えます。
③秋冬素材と組み合わせて季節感を高める
コーデュロイパンツは、ニット・スエード・ツイードなどの秋冬素材との相性が抜群。素材感を活かすことで、立体的で深みのあるコーデが完成します。
ただし、素材感が強いアイテムばかり重ねると、重苦しい印象になることもあります。そんなときは、前述のように明るめの色や抜け感のあるスタイリングを意識するのがポイントです。
【着画で解説】プロが教えるコーデュロイパンツ正解メンズコーデ12選
ここからは、コーデュロイパンツのコーディネート例を色別に12種類厳選してご紹介。実際の着画とともに、色合わせ・素材感・バランスの考え方をプロ目線でわかりやすく解説します。
白のコーデュロイパンツコーデ
白やオフホワイトのコーデュロイパンツは、秋冬にこそ映える万能カラー。「抜け」をつくりつつ、やわらかく上品な印象に仕上がります。
①ニット×シャツ×白コーデュロイパンツ×スニーカー
ブルーグリーンのニット×ネイビーのシャツで、トップスを寒色でまとめたレイヤードスタイル。重たくならないよう、白のコーデュロイパンツで抜け感を演出。グレースニーカーは、白のパンツに自然と馴染むおすすめアイテムです。
②ブルゾン×ストライプシャツ×タートルネック×白コーデュロイパンツ×スニーカー
ベージュとブラウンのレイヤードで構成されたワントーンコーデ。同系色でまとめつつ、のっぺり見えを避けるため、コーデュロイパンツなどの異素材を組み合わせています。足元はブラウンのスニーカーで、やわらかくコーディネートを引き締め。
ボアコート×スウェット×ストライプシャツ×白コーデュロイパンツ×スニーカー
ミリタリーなカーキと優しいオフホワイトのコントラストが絶妙。重く見えがちなアウターは、パンツと足元でしっかりトーン調整。グレーのスニーカーが全体の色を中和し、抜け感をしっかり出しています。
黒のコーデュロイパンツコーデ
黒のコーデュロイは、きれいめにもモードにも振れる万能アイテム。コーディネートの引き締め役としても優秀です。
①カーディガン×バンドカラーシャツ×黒コーデュロイパンツ×ローファー
黒×白のモノトーンの組み合わせに、有彩色を組み合わせた鉄板の3色コーデ。シャツの襟と足元の光沢が、重たくなりがちな黒のコーデュロイパンツコーデに大人らしい知的さと抜け感を両立させます。
②ツイードジャケット×モックニット×黒コーデュロイパンツ×スエードシューズ
すべてブラックトーンで統一しながらも、ツイードの素材感と白柄で奥行きを演出。モノトーンでも単調にならないテクニックです。下半身は黒のワイドテーパードのコーデュロイパンツですっきりとまとめ、重たさを払拭しています。
コート×ニット×タートルネック×黒コーデュロイパンツ×スニーカー
ノルディック柄ニットを主役に、全体をダークトーンで引き締めた冬の街スタイル。フォレストグリーンのコートがアクセント。重くなりすぎないよう、インナーのニットでしっかり抜けをつくるのがコツ。
ブラウンのコーデュロイパンツコーデ
ブラウン系は、コーデュロイの中でもっとも秋冬らしさが出るカラー。同系色のトップスを選ぶと統一感が高まり、洗練度がアップします。
バスクシャツ×白シャツ×ブラウンコーデュロイパンツ×チロリアンシューズ
ボーダー柄の色をパンツのカラーと合わせることで、統一感のあるコーディネートに。シャツの重ね着で奥行きと上品さを両立。チロリアンシューズの無骨さが、甘めの配色にスパイスを効かせます。
タートルネックニット×ブラウンコーデュロイパンツ×スニーカー×バッグ
上から下に向かってグラデーションにすることで、安定感のあるコーディネートに。シックになりすぎないように、足元はアディダスのスニーカーではずしています。異素材(ニット・スエード・レザー)の組み合わせで、視覚的なリズムもバッチリ。
ベージュのコーデュロイパンツコーデ
ベージュはどんな色にもなじみやすいニュートラルカラー。特に白やブラウンとの相性がよく、ナチュラルな雰囲気が出しやすいのが特徴です。
ノルディックニット×シャツ×ベージュコーデュロイパンツ×ローファー
オフホワイト×ブラウンのワントーンコーデ。ノルディック柄の黒と合わせて足元は黒のローファーにすることで、統一感を出しつつ全体を引き締める役割に。白シャツを挟むことで、品のある印象にまとまります。
カーディガン×シャツ×ベージュコーデュロイパンツ×チロリアンシューズ
ブラウン系でまとめたグラデーションコーデ。トーンの明暗差を意識することで、奥行きを表現できます。カジュアルになりすぎないよう、白シャツと革靴で上品さを取り入れて、全体のバランスをとります。
緑のコーデュロイパンツコーデ
グリーン系のパンツは、個性的に見えて実は着回し力も高いアイテム。白・黒・ベージュなどベーシックな色と合わせると、一気にこなれた雰囲気に。
ニットベスト×白シャツ×緑コーデュロイパンツ×ローファー
レトロ感のあるニットベストが主役。柄の色を拾い、緑のコーデュロイパンツを合わせることで、全体に統一感をプラス。カジュアルになりすぎないよう、白シャツと黒のビットローファーで上品に格上げ。
トラックジャケット×ストライプシャツ×緑コーデュロイパンツ×革靴
トーン違いのグリーンでまとめたコーディネート。パステルと深緑のコントラストで立体感を演出。色をまとめつつ、異なるテイストのアイテムをミックスすることで、リズムを作りだします。
【初心者必見】やってはいけないコーデュロイパンツのNG例と改善法
コーデュロイパンツは秋冬コーデの強い味方ですが、選び方や着こなしを間違えると「おじさんっぽい」「野暮ったい」といった残念な印象になりがち。
ただし、それらはすべて視覚的なバランスと配色、小物使いを見直せば簡単に改善できます。ここでは、よくある失敗例とその対策を詳しく解説します。
【NG①】黒×黒=重たく見える
秋冬はどうしても暗めのアイテムが増えますが、黒コーデュロイパンツに黒のトップスだけを合わせてしまうと、重たく見えがち。特に畝の太いコーデュロイだと、質感の重さも相まって一気に重く見えます。
▶ 解決法:配色で「軽さ」と「奥行き」を演出する
- トップスかボトムスのどちらかに白・アイボリー・ライトグレーを入れて抜け感を
- たとえば「黒コーデュロイ×白ニット」や「黒コーデュロイ×黒ニット×白Tシャツ」など、明暗をつけるだけで一気に垢抜けます
- 素材の違い(起毛×シャツ生地など)で立体感を出すのもおすすめです
【NG②】白×白=膨張して見える
白やオフホワイトのコーデュロイパンツは上品で爽やかな印象を持ちますが、トップスまで同系の白で揃えると膨張して見える危険性があります。
生地に厚みのあるコーデュロイは、もともと視覚的にふくらんで見えやすい素材。上下を同じ色で揃えると境界線が消えてしまい、全体がのっぺりして見えてしまうんです。
▶ 解決法:白コーデは「引き締め」と「素材差」がカギ
- ベルトや靴で濃い色を挿すと、コーディネートにメリハリが出て一気に引き締まります
- たとえば「白コーデュロイ×白ニット×黒ベルト・黒ローファー」など、小物の色で重心を整えるだけでスマートな印象に
- トップスは軽め素材、ボトムスは起毛素材のように、素材に差をつけると立体感が生まれ、のっぺり感を回避できます
まとめ|今年の秋冬はコーデュロイパンツで周りと差をつけよう
コーデュロイパンツを上手く取り入れれば、温かさとおしゃれさを両立できます。
今日ご紹介したポイント。畝の太さ、シルエット、色合わせ、そして重心の調整。これらを意識するだけで、見違えるほど垢抜けます。
まず最初に試してほしいのは、「黒や白のワイドコーデュロイをベースに、明るめのトップスや抜け感のある小物を合わせること」。着回しもしやすく、失敗も少ないので、秋冬の定番として1本持っておくだけで安心です。
周りと同じ服ばかりでなんとなくマンネリしているなら、今年は素材から変えてみる。それだけで、ファッションがまた楽しくなるはずです。
今日のこの記事がちょっとでも参考になったなら、まずは一本、コーデュロイパンツを選んでみてください。おしゃれは「素材」からも変わり始めます。
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