- カーハートってダサいの?
- 今着ると時代遅れ?
- 着こなしさえ間違えなければアリ?
こんな疑問をお持ちのあなたへ。
「カーハート」と検索すると、予測ワードの上位に「カーハート ダサい」と出てきます。これは「一部の人が悪く言っている」という話ではなく、多くの人が「そう見えてしまう理由が分からず、不安になっている」証拠です。
結論からいうと、カーハートはダサいブランドでも、時代遅れの服でもありません。実際、世界のファッショ二スタの着用スナップを見かける機会も多く、筆者も愛用しています。ただし、選び方と使い方を間違えると、一気に野暮ったく見える可能性を秘めているのも事実です。
でも大丈夫。この記事では、なぜカーハートがダサい・時代遅れと言われやすいのかを論理的に分解しながら、今の時代にちゃんとおしゃれに見せるための具体的なコツを、できるだけ噛み砕いて解説します。読み終えたとき、カーハートを着るかどうかを、周りの評価ではなくあなた自身の基準で判断できるようになるはずです。
それでは早速見ていきましょう。
なぜ「カーハートはダサい・時代遅れ」と言われるのか
カーハートが「ダサい・時代遅れ」と否定的なイメージがもたれてしまう理由を、3つに分けて整理します。
① ワークウェア由来の武骨さが、そのまま出てしまう
カーハートは、もともと労働者のためのワークウェアです。厚手で硬く、耐久性と実用性を考慮して作られています。この設計は、現場では正解ですが、街中では少し事情が変わります。
何も考えずに着るとゴリッとした印象が前に出やすいんです。結果として、「無骨すぎる」「体育会系っぽい」「おしゃれ感がない」というイメージに結びつきやすくなります。
ここで大事なのは、「武骨=ダサい」ではないという点です。「武骨さをどう見せるか」を考えないと、ただ荒々しい服に見えてしまう。つまり、着こなし方が評価の分かれ道になるんです。
コーディネートのコツは記事後半で解説します。
② 歴史が長すぎて「古いイメージ」が先行する

カーハートのデトロイトジャケット(出典:Amazon.co.jp
)
カーハートは、1889年創業という、かなり歴史のあるブランドです。長く愛されてきたこと自体は強みですが、日本ではこの歴史がそのまま「昔からある服=おじさんが着ている服」という印象に変換されやすい部分もあります。
人は無意識に、「若い人があまり着ていない」「親世代が着ていた記憶がある」といった情報が重なると、「今っぽくない」「時代遅れかも」と感じます。でも、実際に服が時代遅れなわけではなく、イメージがアップデートされていないだけ、というケースがほとんどです。
だからこそ、今の空気感で着ている人を見ると、イメージが一気にひっくり返ります。服そのものより、「着こなし方」が印象を決めているんです。
③ ロゴが目立ち、記号として消費されやすい
カーハートといえば、あのオレンジ色のロゴ。ロゴの大きさ自体は小さめですが、遠目でも分かるので、良くも悪くも記号化されやすいブランドです。
ロゴのある服は、合わせ方を間違えるとロゴだけが浮き、「主張が強い」「雑に着ている」印象につながりやすいです。さらに、ロゴが目に入りすぎると、人は無意識に「またこれか」と感じます。
ただし、カーハートはあくまでワークウェアブランドであり、ラグジュアリーブランドのようなロゴを前面に押し出す「いやらしさ」はありません。
また、ロゴはコーディネートのアクセントにもなる存在。コーディネートをバランス良く組み合わせれば、一気に注目度が高まり、トレンド感のあるスタイルに変わります。
カーハートはダサくない|長年支持され続ける理由
カーハートが今も評価され続けている理由は、単に「流行っているから」ではありません。時間が経つほど価値が増す設計を、最初から持っているからなんです。
耐久性と経年変化が「価値」に変わる服
カーハートの代名詞とも言えるのが、ダック生地です。これは高密度に織られたコットン素材で、摩耗に強く、型崩れしにくい特性を持っています。さらに、トリプルステッチ(縫製を3本使う)やリベットを採用することで、めちゃくちゃタフな仕上がりになっています。
だからこそ、80〜90年代に作られた個体が、今も普通に着られるんです。しかも、ただ残っているだけではありません。色が褪せ、繊維がやわらかくなり、体に馴染んだ状態が、むしろ完成形として評価されています。
最近、SNSやファッションシーンで注目されている「ボロ」も、この延長線上にあります。ボロとは、破れや色落ちすらも「味」として受け取る価値観のこと。ハイブランドがあえてダメージ加工を施した服を提案し始めたことで、一気に市民権を得ました。
ここで重要なのは、カーハートは加工しなくても、自然にそこへ辿り着けるという点です。新品を着て、汚れて、擦れて、洗って、馴染んでいく。その過程そのものがデザインになっていく。ヴィンテージが評価されるのも納得ですが、ゼロから自分で「育てる」楽しさがあるのも、支持され続ける理由です。
なぜ今も世界中で着られているのか
カーハートが再評価されている背景には、ファッションの最前線がワークウェアの文脈を欲しがっているという流れがあります。
実際、プラダはカーハートのワークジャケットを思わせるデザインをコレクションに落とし込み、サカイはカーハートとコラボし、複数シーズンにわたってアイテムを展開。いずれも抽選販売で即完売が続きました。
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また、世界的なファッションアイコンであるカニエ・ウェストが、Met Galaという最も格式高い場でヴィンテージのカーハートを着用したことは象徴的です。ラグジュアリーの頂点と、労働着の文脈が交差した瞬間でした。
カーハートが「今のトレンドに耐えうる本物の服」として選ばれているということがうかがえます。
カーハートをおしゃれに見せる3つのコツ
カーハート自体がダサいわけではありません。でも、コーディネートの組み合わせによっては、ダサい仕上がりになる可能性もあります。
ここでは、カーハートをおしゃれに見せるコツを3つにまとめてご紹介します。
① まずは基本の型をマスターする
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カーハートはワークウェアです。だから最初にやるべきことは、今っぽく着崩すことではなく、昔から成立してきた着方を一度、そのままなぞること。
基本の型は、とてもシンプルです。ワークジャケットにデニム。どちらも本来は労働着で、上下が同じ文脈で揃っています。
ここで足元までスニーカーにすると、ラフさが過剰になりすぎ、野暮ったくなりやすいです。そこで、ブーツやワークシューズなどの革靴を合わせて、コーディネートを引き締めます。
インナーはTシャツやスウェットのようなカジュアルなものが自然ですが、ニットで少し上品に寄せても問題ありません。
まずはこの「王道」のスタイルを覚えておくことが大切です。この土台があるからこそ、コーディネートをアレンジできるようになります。
② 色合わせとシルエットで「ダサい」を防ぐ
上下をワーク系で揃える場合、一歩間違えると野暮ったく見えます。だから重要になるのが、色数とシルエットの管理です。
基本は、「モノトーン」「無彩色+1色」「ワントーン」のどれかに収めるのが失敗しないコツです。色数が増えるほど、視覚的な情報量が増え、カジュアル度も一気に上がります。その結果、ゴチャついた印象になりやすいです。
シルエットも同じ。全身がダボダボになると、ただの作業着に見えてしまい、野暮ったくなってしまいます。ルーズすぎず、かといってタイトでもない。「少しゆとりがある」くらいが、おしゃれな街着としてバランスが取りやすいです。
ここを外さなければ、「ダサい」という感覚はかなりの確率で防げます。
③ ワーク感を中和するアイテムを混ぜる
街でカーハートを着る以上、必ずしも全身をワーク一色にする必要はありません。むしろ、どこかにキレイめの要素を一つだけ足すことで、全体が洗練されます。
たとえば、シャツ、革靴、ニット、アクセサリー。このあたりを一点混ぜるだけで、武骨さがやわらぎ、カーハートがこなれ感のあるアイテムとして活躍します。結果的に、コーディネートがバランス良くまとまるんです。
ただし、ここには注意点もあります。ボロが強く出た、かなり退廃的な状態のカーハートに、上品すぎるアイテムを合わせると、チグハグに見えることがあります。その場合は、新品に近い個体や、状態がきれいな古着を選ぶと失敗しにくいです。
カーハートのアイテムを使ったおしゃれなコーディネート例
ここからは、そのまま真似しても失敗しにくい、カーハートのコーディネートの実例をご紹介します。
① カーハートの古着チョアコートを使ったコーデ
80年代の白いチョアコート。しかも、かなり退廃的なボロ感が出た一着です。白を活かし、明るいブルーのワイドテーパードデニムを合わせて春らしさを表現。白×ライトブルーの色合わせは、ワーク由来の無骨さを中和しつつ、季節感も自然に演出できます。
足元は、黒のチロリアンシューズ。ワークブーツ由来のルーツを持つ靴なので、チョアコートとの相性は抜群。それでいて、スニーカーほどカジュアルに転びません。ここで一気に大人の街着として成立できます。
インナーは白シャツを合わせていますが、あまりにもキレイめなシャツだと、チョアコートの退廃感とぶつかって浮いてしまうことがあります。古着感のあるシャツ、もしくはスウェットやニットのほうが簡単で失敗しにくいです。
② カーハートの古着チョアコートを使ったコーデ
こちらは90年代のブラウンのチョアコート。狙いは明確で、ワントーンでまとめた大人っぽさです。
ボトムスには、ダークブラウンのコーデュロイパンツを合わせています。ワイドテーパードシルエットなので、今っぽさをしっかり押さえつつ、ワーク特有の野暮ったさを回避できます。
インナーはブラウンのスウェット色を揃えることで、チョアコートの武骨さがやわらぎ、バランスの取れたコーディネートに仕上がります。
足元はここでも黒のチロリアンシューズで引き締め。ブラウン系でまとめた中に黒を一点入れることで、全体がぼやけず、コーディネートが引き締まります。
カーハートに関するよくある質問
全身カーハートで揃えてもいい?
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結論から言うと、全身カーハートでもおしゃれに成立させることは可能です。考え方としては、デニムのセットアップと同じ感覚でOK。
たとえば、チョアコート+ダブルニーパンツ。これはワークウェアとして本来正しい組み合わせなので、理屈としては何も間違っていません。
ただし、注意点もあります。上下ともにワークウェアになるため、難易度は一段階上がるということ。色の組み合わせ、サイズ感、靴やインナーの選び方。このどれかを外すと、「作業着」みたいに見えがちです。
もし不安なら、まずは「カーハート1点+他は中和役」から始めるほうが、失敗は圧倒的に少ないです。
何歳まで着られる?年齢層は?
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年齢制限はありません。10代の若者から、70代以上のシニアまで。カーハートは、老若男女を問わず着られる数少ないブランドのひとつです。
むしろ、年齢を重ねた方が着るカーハートは、かなり渋いです。ワークウェア由来の武骨さが、人生経験と重なって、自然な説得力を持ち始めます。
一方で、若い方が着れば、ストリート感のあるムードが前に出ます。すべては着こなし次第です。
若いうちに買っておけば、年を重ねた後も自分だけの1着として愛用することができます。
カーハートWIPとの違いは?
カーハートには、US規格の「Carhartt」と、ヨーロッパ規格の「Carhartt WIP」が存在します。両者の違いを簡単にまとめると以下のとおり。
Carhartt(US規格)
アメリカ発の本物のワークウェア。頑丈さ最優先で、シルエットもサイズ感も無骨。いわゆるヴィンテージのカーハートは、すべてこのUS規格です。
Carhartt WIP(ヨーロッパ規格)
ヨーロッパ発のファッションライン。伝統的なデザインをベースに、現代的で洗練されたシルエットに再構築。スケートボードやヒップホップなど、ストリートカルチャーとの親和性が高いのが特徴です。
同じ「カーハート」という名前でも、デザイン・素材・サイズ感・ターゲット層は別物。あなたが求める雰囲気に合わせて、選び分けるのが正解です。
カーハートはどこで買える?
日本で公式に展開されているのは、Carhartt WIPのみです。WIPは公式オンラインストアのほか、都市部を中心に実店舗があります。
一方、US規格(オリジナルのワークウェアライン)は、日本に直営の公式店舗が存在しません。USの新品を探すなら、Amazon.co.jp
・楽天市場
・
Yahoo!ショッピングなどのマーケットプレイス。ヴィンテージや古着なら、古着屋、フリマアプリ、
セカンドストリートなどが現実的な選択肢になります。
カーハートのアイテムは以下のショップで購入できます。
まとめ|カーハートは「コーデの組み合わせ」で評価が180度変わる
カーハートが「ダサい」と言われる理由は、服そのものにあるのではありません。
ダサく見える正体は、背景を知らずに選ぶこと、サイズ・色・合わせ方を感覚だけで決めてしまうこと。このズレが重なると、途端に「作業着」や「時代遅れ」に見えてしまいます。
一方で、おしゃれに見える人は違います。ワークウェアという背景を理解したうえで、「どこを活かして・どこを中和して・どこを今の街着に寄せるか」を、整理しているんです。
カーハートは、100年以上続いている老舗ブランドです。もはやラグジュアリーブランド級の歴史を誇っています。これだけ長く存続するブランドだからこそ、愛される理由がそれなりにあります。
あとはあなたのコーディネートの組み合わせ方次第。本記事でご紹介したテクニックを参考に、ぜひカーハートコーデを楽しんでください。この記事が、あなたのクローゼットを最適化する一助になれば嬉しいです。









