ナチュラルで落ち着いた印象を与えるブラウンは、大人っぽく洗練された雰囲気を演出できる注目のカラー。中でも、同系色でまとめたワントーンコーデは、シンプルながらも一気に垢抜けて見える着こなしとして、おしゃれ感度の高いメンズの間で人気を集めています。
とはいえ、「上下ブラウンって地味に見えない?」「どこかおじさんっぽくならない?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、初心者でも簡単におしゃれに見える「ブラウンのワントーンコーデ」を13パターンご紹介。さらに、垢抜けるための色合わせのコツやアイテム選びも解説するので、この記事を読むだけであなたも今日からワントーン上級者の着こなしが手に入ります。
それでは早速見ていきましょう。
ブラウンのワントーンコーデが人気の理由
ブラウンのワントーンコーデが今、再注目されているのには、いくつかの理由があります。ここでは、心理学・色彩学・トレンド分析などの視点からその背景を深掘りしていきますね。
① 心理的に「安心感」と「信頼感」を与える色だから
ブラウンは、心理学的に「安心感」「温かみ」「安定感」を与える色とされているんです。これは、自然界にある「土や木」などのアースカラーに由来していて、本能的に落ち着ける色とされているんですね。
たとえば、モノトーンの組み合わせは「クリーンでカッコいい」けど、時にちょっと冷たく見えることもあります。でも、ブラウン系なら、やわらかくて親しみやすい印象に変わるんです。
つまり、「大人っぽく見せたいけど、キメすぎたくない」そんな人にちょうどいいカラーリングというわけです。
② 肌馴染みが良く、誰でも自然に垢抜けて見えるから
色彩学的に言うと、ブラウンは日本人に多い「黄み寄りの肌トーン(イエローベース)」と相性が良い色です。たとえばブルー系のコーデだと「顔色がくすんで見える」なんてこともありますが、ブラウン系は逆に肌ツヤがよく見えやすいんですね。
さらに、同系色でまとめるワントーンコーデは、視覚的に縦のラインが強調されてスタイルアップして見えるという効果もあります。背が低めの方でも、ワントーンにするとスッキリ見えるんです。
③ トレンドとしてのニュートラルカラー回帰があるから
2020年代以降、ファッション業界では「ニュートラルカラー(=中立的で落ち着いた色)」への回帰が進んでいます。グレージュ、エクリュ、ベージュ、そしてブラウンもその一つ。
特にユニセックスで着られるナチュラルカラーとして、ブラウンは性別や世代を問わず広く受け入れられやすいです。メンズファッションにおいても「強すぎない・やさしさのある男らしさ」が求められるようになってきた流れとリンクしています。
つまり、今の時代背景とぴったり合っているという点でも、ブラウンは今選ぶべき色といえます。
ブラウンワントーンコーデで垢抜ける3つのポイント
ブラウンのワントーンコーデって、ただ上下を同じ色で揃えるだけじゃダメなんです。
「なんか地味に見える」「のっぺりしてる」「おしゃれに見えない」…そんな風に感じたことがあるなら、ちょっとしたコツを押さえるだけで、驚くほど垢抜けた印象に変わります。
ここでは、初心者でも今すぐマネできる「3つの垢抜けテクニック」を紹介していきます。
ポイント①:トーンの濃淡を使い分ける
全身を同じブラウンでまとめるのもいいですが、失敗するともっさりと重たく見えることも。これを防ぐポイントが、色のトーンに変化をつけることなんです。「トーン」とは、色の明度(明るさ)・彩度(鮮やかさ)で表す色の調子のこと。
たとえば、「上は明るめのライトブラウン」「下は深みのあるダークブラウン」というように、色の濃さにグラデーションをつけます。これによってコーディネートに立体感が生まれ、グッと洗練された印象になります。
トーンに差をつけることで「意図的に組んでる感」が出る=「こなれ感」にもつながります。
ブラウンと仲間の「ベージュ」「オフホワイト」などの色も、ワントーンカラーを崩さないのでおすすめです。
ポイント②:異素材MIXで奥行きを出す
色だけじゃなく、素材の違いを組み合わせることでもコーディネートは劇的に垢抜けます。というのも、人の目は「色」そのものよりも、「光の反射=質感」で物の印象を捉えているんです。
たとえば、
- 表面がツルっとしたナイロンやレザーは、「鏡面反射」(きょうめんはんしゃ)により光を強く弾き、白っぽく見えたりツヤを感じさせます。
- 一方で、コーデュロイやウールのような凹凸のある素材は、光をいろんな方向にバラけさせる「乱反射」を起こすため、同じ色でも深みや温かみを感じやすい。
つまり、同じ「ブラウン」でも、素材によってまったく違う見え方になるんです。ツヤとマット、固さとやわらかさ、凹凸の有無など、質感のコントラストをつけることで、のっぺり感が消えて一気に洗練された印象になります。
秋冬はウールやスエード、春夏はリネンや鹿の子素材を使うと、季節感も同時に演出できます。
ポイント③:白・黒の小物類で抜け感と引き締めをプラス
「ブラウンだけでまとめると、なんだか重たい…」という時に使えるのが、白と黒の小物類。
- 白は「抜け感」=軽さや清潔感
- 黒は「引き締め」=輪郭やメリハリ
この2色は、色相環的にどんな色ともケンカしにくい無彩色(色みのない色)なので、ブラウンとも相性が抜群なんです。
たとえば、
- 白スニーカー、白シャツ、白ソックスをチラ見せ
- 黒のレザーシューズ、レザーベルト、レザーバッグで締める
このように、「靴」「インナー」「小物」など、面積の小さい部分から白や黒を差し込むのがコツです。
ブラウンのワントーンコーデ13選【実例をわかりやすく解説】
ここからは、実際にブラウンのワントーンコーデの実例を13種類ご紹介します。すべて筆者の私物スタイリングで、おしゃれ初心者でも真似しやすい実践的なコーディネートを中心に厳選しました。
① オレンジブラウンのチェックシャツを主役にしたレトロモダン
トーンの明るいオレンジブラウンのチェック柄を主役に、全体の重心を引き締める黒の小物(シューズ&ベルト)を配置。白Tを首元からほんのり覗かせることで、抜け感と清潔感をプラス。レトロ感とモダンさが共存する好バランスの着こなしです。
② マウンテンパーカーでカジュアル寄りに振ったリラックスコーデ
機能的なアウトドアMIX(マウンテンパーカー)を、ワントーンに溶け込ませたカジュアルな着こなし。白Tを首と裾からチラ見せすることで抜け感をプラスし、レイヤードの奥行き感も生まれます。足元のオフホワイトスニーカーもブラウンの重たさを払拭する役割に。
③ セットアップ×開襟シャツでキメすぎない大人の色気コーデ
上下セットアップのきちんと感に、抜け感のある開襟シャツ&ハーフタックインでリラックスをプラス。バッグで同系色の明度差をつけて奥行きを演出。都会的で大人の余裕を感じるコーディネートに仕上がっています。
④ ワーク×クラシックMIXで魅せる男らしいブラウン
無骨なワークジャケット×コーデュロイパンツの組み合わせ。色はすべてブラウン系で統一しつつも、質感とアイテムのテイストに緩急をつけて、渋さとラフさを共存させています。
⑤ カシミヤ×レザーで上質な大人のタックインコーデ
異素材MIXの好例。カシミヤ×コーデュロイ×スエード×レザーといった多彩な質感を掛け合わせることで、色が近くても立体感をキープ。全体をやわらかくまとめつつ、しっかりタックインで大人らしさも演出。
⑥ モヘア×コーデュロイで暖かみを引き立てた秋冬スタイル
ふわっとしたモヘアとコーデュロイの畝感がブラウンの深みを引き立てる、一体感のあるコーディネート。白シャツが程よい「抜け」を作り、のっぺり見えがちなワントーンコーデに知的なリズム感を生んでいます。
⑦ キャメルブルゾンでやわらかくまとめた知的なスタイル
やわらかなコーデュロイ素材とキャメルトーンのブルゾンを主役に。白Tのチラ見せが重さを中和し、黒のベルトと革靴がコーディネートを引き締めます。タックインによる大人の知的感が光ります。
⑧ ニットONニットで作る立体的オールブラウン
難易度高めなオールブラウンのスタイリングも、異なる素材とトーンの組み合わせなら成功しやすい。モヘア×コットン×スエードの異素材の組み合わせで立体感を演出。白のタートルを差し込むことで顔まわりがパッと明るくなり、抜け感のある仕上がりに。
⑨ アーガイル×タートルで品良くまとめたレトロモダン
一見派手な多色ニットも、全体をブラウン〜ベージュの暖色グラデーションでまとめれば自然と調和。レトロな雰囲気の中で白タートルが抜け感として作用し、クラシックで洒落た雰囲気に。
⑩ シープスキン×レザーのラグジュアリーMIX
上レザー素材を使ったベストや、スエード素材のスニーカー、カシミヤニットによる異素材MIXがポイント。肌なじみのいいブラウン系トーンでやわらかくまとめつつ、マフラーで季節感と立体感をON。大人の冬支度におすすめ。
⑪ 重ね着で魅せる「暖色×黒」の高度なレイヤード
暖色ワントーンにあえて黒のストライプシャツを差し込み、コーディネート全体にクールなムードを演出したレイヤードスタイル。野暮ったくならないよう、黒のタートルとチロリアンシューズで引き締めている点がポイント。
⑫ チェックコート×アランニットの大人ナチュラル
クラシカルなチェックコートに、立体感のあるアランニットと白シャツのレイヤードをIN。足元の白ソックスがリズムと抜け感を生み出しています。トラッドなのに堅すぎない好印象コーデです。
⑬ ケープコートで魅せるモード×クラシックの融合
一気にこなれ感を演出できるケープコートを大胆に主役に。色数を絞りつつも、動きのあるシルエットと重厚な素材感で差をつけブラウン上る級者の装い。
ブラウンのワントーンコーデで失敗しやすいNGパターンとその対策
おしゃれ上級者のように見えるブラウンのワントーンコーデですが、実は少しの工夫を怠るだけで「ダサ見え」してしまう落とし穴も存在します。ここでは、特にやりがちなNGパターンとその解決策を、プロの視点でわかりやすく解説します。
NG①:同じ色・同じ素材でのっぺり見える
ワントーンコーデで最も多い失敗例が、「全体がのっぺりしてメリハリがない」という印象を与えてしまうケース。
これは、同じ色・同じ素材を上下で使ってしまうことで起こります。とくにウール×ウールやコットン×コットンなど、光沢や凹凸の少ない素材で全身をまとめると、のっぺりとした「茶色の塊」に見えやすく、野暮ったさが際立ちます。
解決策:素材の質感でコントラストをつけよう
同じブラウン系でも「素材」が異なると、コーディネートに自然な立体感が生まれます。
たとえば、
- 上にツヤ感のあるウールニット、下にコーデュロイ素材
- マットなレザー×毛羽立ちのあるニット
- ざっくり編みのカーディガン×ハリのあるワイドスラックス
など、異素材ミックスで凹凸感を意識するだけで、ワントーンコーデに奥行きと洒落感が加わります。
NG②:全体が「おじさんっぽく」見える
ブラウンは落ち着いた色味のため、大人っぽさや上品さを演出できる反面、スタイリング次第では「おじさんっぽい」と思われがちなリスクも。
とくに、センタープレス入りのスラックス×Vネックセーターのようなトラッド要素に寄りすぎたスタイルは、野暮ったく見える可能性があります。
解決策:抜け感や遊び心を1点取り入れる
おじさんっぽさを回避するには、コーディネートのどこかに「抜け感」か「遊び心」を加えるのが効果的です。
おすすめのテクニックは以下の通り。
- 白Tやシャツを首元・裾からチラ見せして「抜け」を作る
- 柄シャツやストライプで遊び心をプラス
- 丸みのあるチロリアンシューズやスニーカーで「外す」
- 巾着バッグやキャップなど、今っぽい小物でアクセント
ブラウンの持つ渋さを活かしつつ、どこかにリズムや抜け感を加えることで、一気に垢抜けた印象に仕上がります。
まとめ|ブラウンワントーンで大人の魅力を簡単に手に入れよう
これまでにお伝えしたとおり、ブラウンのワントーンコーデを活かすには、色の濃淡や素材感、そして「抜け感」を意識することが何より大切です。
ここまで読んでくださったあなたは、きっと「ファッションでもっと洗練された自分になりたい」と思っている方だと思います。なぜなら、この記事は単なるブラウンの着こなし紹介ではなく、「大人っぽく見えるコーデの技術」にフォーカスしているからです。
では、今日学んだことを活かして、家に帰ったらまず最初に何から始めましょうか?
- クローゼットの中から「ブラウン系の服」をピックアップして、組み合わせを考えてみる
- 通販サイトで「ブラウン系のアイテム」や「白・黒小物」を探してみる
- 週末のお出かけに向けて、「抜け感」のあるブラウンコーデを1つ組んでみる
どれからでも構いません。選択肢はあなたの中にあります。あとは一歩踏み出すだけ。
ブラウンのワントーンコーデは、あなたの落ち着きや知性、そして余裕をさりげなく伝えてくれます。今日から、大人の魅力をコーディネートで表現していきましょう。
ではまた。
こちらもCHECK
-
-
ベージュのワントーンコーデ9選|初心者でも失敗しないメンズ垢抜け術
続きを見る
こちらもCHECK
-
-
ファッションブロガーがオススメするおしゃれで人気の白スニーカー13選
続きを見る
こちらもCHECK
-
-
ファッションブロガー厳選!おしゃれで人気の黒スニーカーおすすめ13選
続きを見る